[Regimental-Standard] #51 救世主たるもの、剣を用いる必要なし

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<帝国>視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は謎めいた救世主と憎むべき大逆者についてご紹介。


Heroic saviour, didn’t even need to use his sword

救世主たるもの、剣を用いる必要なし

ごきげんよう、兵士諸君。

持ち場を堅守せよ。勝利はすぐそこに待っている。そして繰り返すが、全ては順調である。

諸君らも気づいているとおり、諸君らの星区は現在、小規模な<歪みの嵐>の突発的活動の影響下にある。兵務局小惑星課の生命によると、これらの活動は例年通りであるとのことだ。平均値よりは少々活発であるものの、故郷にわざわざ手紙を送るほどのニュースではない*。更に付け加えると、こうした<歪みの嵐>の活発化はあくまで諸君らの星区でのみ発生している限定的な事象であり、決して<帝国>の全惑星を脅かす全銀河規模の現象ではない。

こうした事象が航行手続きに与えるわずかばかりの影響により、近隣の惑星からの援軍はわずかに遅れる見込みである。しかし恐れることなかれ! 現在<戦闘者>の天使の軍勢が駆けつけており、すでにいくつかの戦闘領域では比類なきほどの素早い勝利**を収めている。とある勇猛なる帝国防衛軍兵士の報告をご覧いただこう。

俺達は敵のプラズマ射撃に釘付けになっちまって、あと1秒で政治将校が俺の頭に弾丸をブチ込もうって瞬間だった***。もう終わりだってあのときみんなが思ったはずだ。だけどそのときあいつが現れた。

あいつの動きは目にも留まらぬほど素早くて、残像がやっと見えるかって感じだった。まばたきする間に4人の異端者を撃ち倒してたよ。

それからあいつは、ピストルを撃ち続けながら奴らに向かって突っ込んだ。背中にはでっかい剣を背負ってたけど、それを抜くことさえしなかったね。使う必要もなかったんだろう。

俺と仲間たちは銃剣を付けてあいつに続いて突撃した。そっから先の数分間は随分血なまぐさかったけど、でもそれで全部済んだんだ。

報告ありがとう。

帝国防衛軍の英雄たち****と<戦闘者>がともに戦う姿はなんと感動的なのだろう。このような戦闘の達人とともに戦地へ赴くことは限りない光栄である。たとえ彼の名を聞きそびれてしまったとしてもだ。

しかし勝利と栄光ばかりを伝えるわけにもいかない。堕落せしスペースマリーンがこの<歪み>の不安定現象および恒星間航行の遅滞を利用し、不和と大逆の種を撒かんとしているのだ。「フードとローブの男」としてのみ知られる放浪者が、諸君の星区にて暗躍しているとの情報を得た。こうした人物の目撃例はすべて上級士官または政治将校団まで報告せよ。

諸君の協力に感謝する、兵士諸君。

ぜひとも奮戦を続けたまえ。

空は夜明け前が最も暗いものだ。すなわち圧倒的なる<帝国>諸軍の勝利は間違いなくすぐそこまで迫っているのである。

本日の思索:
「暗闇深き時代にあっても、高貴なる我が子らは煌々と輝き続けるであろう」――ロブート・グィリマン

*諸君の連隊に再配置されたケイディア兵各位に対しては、諸君の故郷が、愛する者らとともに完膚なきまでに燃え殻となってしまったことを思い出させてしまったかもしれない。この場を借りて謝罪する。
** もちろん勝利それ自体は援軍がなくとも確実である。
***適切な遮蔽物を使用しなかったことによる射撃回避手順違反
****インタビューに答えたこの兵士は死後に帝国不屈月桂冠防衛章を授与された。彼と生き残りの兵士たちはこの戦いの数日後、エンジェル・オヴ・リデンプション戦団の部隊と共闘した際に悲劇的な壊滅を遂げた。


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