[Regimental-Standard] #100 異端審問官を熟知せよ

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〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は異端審問庁のさまざまな宗団をご紹介。


Know Your Inquisitors

異端審問官を熟知せよ

傾注せよ、兵士諸君!

諸君には幾つか素晴らしいニュースがある。現在諸君は庭園惑星ビューコリアⅨにて補給と歩兵部隊の警護任務に当たっていることと思うが、諸君の連隊は異端審問庁の要請により再配置され、異端審問官カスティエル閣下の任務を援護することとなった。

まだ経験の浅い、あるいは思慮の浅い兵士諸君は異端審問庁の役割についてあまり熟知していないかもしれない。そこで今回我々は異端審問庁の中でも主だった宗団について簡潔な紹介を行うとしよう。

粛清の団(オルド・ヘレティカス)

〈粛清の団〉は異端審問庁の中でも最も敬虔な一派として知られている。帝国防衛軍や〈戦闘者〉が〈帝国〉を外患から守る一方で、〈粛清の団〉は臣民の精神衛生を維持することによって〈帝国〉を内なる脅威から献身的に守り続けているのである。安心したまえ、兵士諸君。諸君は〈粛清の団〉のメンバーを目にしたことはないかもしれないが、彼らは常に諸君を見守り、諸君が不適切な行いに手を染めることが無いよう密かに導いているのである。

純血の団(オルド・ゼノス)

人類の敵の不実が尽きることはなく、〈純血の団〉は異種族を粛清するための新たな方法を探し続けている。オルクに対する近接戦闘ガイドや「民主制――卑劣なるタウの非人間的発明……あるいはそれ以下の何か」といったパンフレットはすべて〈純血の団〉のエージェントたちの尽力によって生み出されたものである。

鉄槌の団(オルド・マレウス)

〈鉄槌の団〉は、非物質空間から時折湧き出てくる比較的軽度の脅威に対処している。彼らの任務に関心を持つことは極力避け、要請された内容のみを正確に遂行すること。〈鉄槌の団〉と共に戦った戦闘の終了後、諸君のうち何人かが連隊から姿を消しているという場合もあるかもしれない。だが心配は無用だ。彼らはその勇敢さを見込まれて異端審問官の侍従としての新たな生活を満喫しているのであり、彼らがどうなったかについて余計な心配をする必要は一切ないのである。

文書の団(オルド・スクリプトルム)

〈帝国〉の官僚機構は油のよく差された機械のようなものである。あらゆる機械と同様、官僚機構も常人には理解が及ばず、絶え間ない敬意と注意を必要とする。こうした性質ゆえに諸君のような兵士によっては非常に恐るべき存在にも映るだろう。そして〈文書の団〉はこの大いなる争いの時代にあって、帝国行政院の特に重要な書類作業の荘厳なる進捗を監督する責務を負っている。なお、彼らが諸君と家族の感傷的かつ個人的な文章のやりとり*に便宜を図ることはないので、彼らを煩わせることは避けるように。

時空の団(オルド・クロノス)

〈時空の団〉は存在しない。〈時空の団〉が存在する因果律に自分が居ることが明らかとなった場合は、量子的不安定状態が自然に解決されるまで通常通り行動すること。そのような状況下で諸君の先祖に遭遇したとしても、彼が大逆的信念を有していない限りは殺さないことを推奨する。ただし諸君の先祖が大逆的信念を有していた場合は、いかなるパラドックスが生じる恐れがあろうとも断固たる憎悪を持ってこれを殲滅すること。

以上だ、兵士諸君。これでもう異端審問官閣下の所属する宗団を取り違える心配はないだろう。なお異端審問官カスティエル閣下ご自身の所属する宗団についてはいまだ判明していないが、閣下は御自らを「超急進的ホルシアン」(訳注:ホルス主義者。〈歪み〉の力を人類のために利用しようとしているザンサイト(ザンサス主義者)の中でもさらに急進的であり、大逆の総主長ホルスを渾沌の力を帯びた人間の1つの完成形と見做し、人類を統一させ繁栄へと導くような新たなるホルスを創造しようと考えている)と名乗っておられる。これは恐らく大逆軍に対する憎悪に燃えていることを表す称号であろう。なんと啓発的であることか! 諸君がこの充実したチャンスを思う存分満喫してくれることを祈っている。

++ 本日の思索:戦意と信仰が合わされば山さえもが動く。 ++


*なお効率を高めるため、戦死確認書は配達期間中に有効となることを見込んで既に諸君の家族に送付されている。あるいは諸君の心理学的評価結果によっては代わりに厭戦処刑確認書が送られる場合もある。それゆえ諸君がしたためた手紙のたぐいはすべて諸君の訃報の後に届き、愛する家族に無用な苦痛と混乱をもたらすこととなるため固く慎むように。


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