[Regimental-Standard] #75 コノール戦役日誌、パート4:ヴァニトー

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〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は惑星ヴァニトーにおける戦いの様子をご紹介。


Konor War Diaries Part 4: Vanitor

コノール戦役日誌、パート4:ヴァニトー

兵士諸君、傾注せよ! 我らが特派員たる報告官デリックは今なお健在だ。政治将校の裁量により、個人的な祝いの席を設けることが許可される。惑星ヴァニトーには超常的な嵐が吹き荒れているが、それでもなお彼からはあらなた日誌が届けられているぞ:


ごきげんよう、兵士諸君! 私は今しがた惑星ヴァニトーへの惑星降下を終えたばかりです。美しい山々で知られるこの惑星は最近まで、コノール星系の感応通信施設が置かれていました。不運にも現在この通信施設は敵の手に落ちており、その結果として通信網の信頼性低下から、荒れ狂う超常的嵐の拡大まで様々な恐るべき現象が発生しています。ここに帝国防衛軍が駐留しているのはまさしく、彼らがこうした減少の影響を受けにくいからに他なりません! かくいう私自身も鼻からとめどなく流血が起きているのでなければ、嵐が起きていることに気づかなかったほどです。そして『果たされるべき義務の賛美歌』を口ずさむことで頭の中の囁き声を容易に追い出すことができました。

異界の干渉によりテレポートと空挺降下は困難であり、さらに険しい地形がキメラ兵員輸送車の使用に適さないことから、我々は自らの脚を動かして陽気なハイキングへと洒落込みました。これは帝国防衛軍兵士たちにとってその体力を誇示するまたとない機会となったことは間違いありません。もちろん彼らは野戦装備を背負ったままでも険しい山を駆け上がることができますし、付近に〈大逆者〉が現れた場合には戦術的逆進撃を行えばいいだけです*。実に簡単ですね!

唯一の不満があるとすれば天候の悪さです。ここではどういう服装をして良いのやら皆目見当がつきません。〈歪みの嵐〉の勢いが収まっているときにはとめどなく雪が降っていますし、嵐によって空間が不安定になるとありとあらゆる奇妙な気象現象が発生します。例えばある時などは、意志を持った炎が雨のように降り注いだこともありました。幸いにも先行していた徴集兵部隊によってこれらを撃退することに成功し、その後はいわゆる「ホラー」を見かけることはほとんどなくなりました。もっともそれに代わって、奇妙で多種多様な変異せし異種族(訳注:ツァーンゴール)が襲い掛かってくるようになりましたが。

戦いが絶え間なく続いているにもかかわらず、この惑星の景色は驚くほど牧歌的です。残念ながら我々は「膿みたる噴流」と呼ばれる一種の局地的〈歪み〉特異現象を間近で見ることはかないませんでしたが、しかし遠くから見る限りですとあの現象はさながら広がり続ける壮麗な庭園のようであり、多層都市出身の兵士たちにとっては写真でしか見たことがないような木や花が数多く広がっていました。我々は2人の兵士を偵察として送り込みましたが、彼らはいまだ帰還しておりません。1回だけ送られてきたヴォクス通信の中で彼らは、この地がいかに素晴らしいかについて語っており、その中には巨大で友好的な獣や陽気に跳ね回る天使についての話もありました**。合流するよう彼らはかなり熱心に我々に勧めてきましたが、しかし政治将校殿は「そのような休憩はこの戦役に勝利した後で存分に楽しむといい」としてこれを認めませんでした。

いよいよコノリアン通信施設が見えてきました。私も直接見たわけではないのですが(直接見た兵士はちょっとした不快症状***を訴えています)、これは正しく壮大なる帝国ネオバロック様式の好例と言えるでしょう。今回、我々は事前に異能力自己評価シートの提出を義務付けられており、そのシートで高得点を獲得した兵たちが第一陣として通信施設周囲に広がる地雷原の除去を命じられています。その理由は単純明快でありまして、強力な予知能力があれば埋設された爆発物を特定するのは容易に違いなく、もしこれに失敗したとしても憂慮すべき潜在的妖術師を1人減らすことができるというわけです!


実に素晴らしい戦術だ! 報告官デリックからの次なる記事は、通信施設の奪還が完了し次第お送りする予定だ。それまでの間、あらゆるニュース映像は第二次アルマゲドン戦役における帝国の勝利を報ずる映像へと差し替えられる。これらを視聴する際は、「アルマゲドン」を「コノール星系」に、「オルク」を「大逆軍」に、それぞれ読み替えること。

* 脱走兵は処刑の対象となる。脱走がいかに巧みであろうとも免責されることはない。
** いかなる「異種族」であろうとも、これを所持する兵は処刑の対象となる。こうした異種族の中には素人目に「無害」と思えるものもあるが、しかし人を襲う獣の姿はときに思いもよらぬ姿で人を欺くのである。大逆者どもの従僕を隠し持つ者に釈明の余地はない。
*** 症状例(軽い順に):頭痛、幻覚、意識喪失、生命機能完全喪失、【削除済】、【削除済】、【削除済】。


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