〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は新たなる征戦の始まりを告げるニュースをご紹介。
Damocles Gulf No Longer On Fire!
ダモクレス湾鎮火せり
ごきげんよう、兵士諸君。
諸君の中には、ダモクレス湾戦域が黙示級の火災に包まれているという最新*の前線報告を覚えているものも多いだろう。
これは明らかに、新興のタウ種族による過度に楽観的な侵攻を撃退すべく、神聖なる皇帝陛下が浄化の炎にて裁きを下したものに相違ない。
そして今日、諸君には更にいいニュースがある」
ダモクレス湾を覆っていた大火災が収まったのだ!
これは正しく、浄化されし肥沃なこの宙域を人類と〈帝国〉が再び手にすべしという皇帝陛下の導きに他ならない。
そして喜びたまえ、諸君はこの勇敢なる遠征の一員としてこれに従軍することとなったのだ。
そしてさらに喜ばしいことに、諸君は規定の前線任務期間*を生き延びたため、諸君の連隊はいまや「古兵」連隊に分類されている。そして諸君こそがこの新たなる冒険の尖兵として戦友を導くこととなるのだ。
我が軍の戦術統計官の予測によると、幾年にも及ぶ大火災の結果、この領域にて大規模な異種族脅威に遭遇する可能性は限りなく低いとのことである。タウは変化する環境や状況への適応能力が劣っていることで知られており、さらに煙くすぶるこの地を再び征服しようと行った「第四次天球拡張」とやらは哀れにも破滅的失敗に終わったことが明らかとなっている。恐らくは彼奴ら原始種族に相応しい失敗により、〈歪み〉へと飲み込まれたのであろう。この明白なる失敗を受けては、いかに愚かなまでの楽天主義で知られるタウと言えどもすぐに第五次天球拡張へと乗り出すことはないだろう。
それゆえ、これらの惑星群へと航行し、再び皇帝陛下の御旗をこの地に立てることは実に容易なことだと言えるだろう***。
諸君がこの数年間、〈呪わしき傷跡〉から押し寄せる恐るべき侵略と戦ってきたことは知っている。だからこそ、今回の遠征はよい気分転換となるだろう。しかし忘れてはいけない。大逆軍こそは確かに皇帝陛下の仇敵の中でも最も邪悪な存在であるものの、しかし東部辺境宙域に巣食う浅ましきこの異種族もまた、皇帝陛下の仇敵の中でも最も邪悪な存在なのだ。そして諸君はこの戦域での任務遂行にあたっても、前回の戦いで示したような熱意と正義の怒りを発揮する必要があるだろう。
兵士諸君、幸運を祈る。そして忘れるなかれ、皇帝陛下は常に諸君を見ておられる。
++ 本日の思索:かの御方のご意思によりて、銀河は我らのものなり ++
* 〈呪わしき傷跡〉星間異常現象からの距離に応じて、この報告の作成日時は1/10から100地球日前の間で変化しうる。
** 15時間
***「御旗を立てる」というのはあくまで比喩的表現である。ダモクレス湾を覆う大火災はその大部分が収まったとはいえ、湾内惑星の多くは文字通りいまだ炎に包まれている。そしてこうした炎によって軍旗を焦がしてしまった場合、その者は鞭打ちののち処刑され、その後再び鞭打ちが執行されることとなるだろう。