<帝国>視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回はプロスペロー焼討事件の真相をご紹介。
Prospero – What Really Happened?
惑星プロスペロー、かの地で何が起きたのか?
御機嫌よう、兵士諸君、
本日は再び諸君にちょっとした歴史の講義を行おうと思う。
プロスペローの焼討についてはすでに聞き及んでいるかもしれない。この騒々しい時代に起きた他のあらゆる出来事と同様、この事件についても真実は噂や憶測*の影に隠れてしまっており、これを正しく見つけ出すことは容易ではない。しかし恐れることなかれ、我々『連隊旗』紙が諸君らに、プロスペローで本当に起きた(帝国聖教会認可の)物語をお伝えしよう。
諸君らも知っての通り、サウザンド・サンは18個あった**スペースマリーン兵団のうちの1つであり、銀河に散らばった人類の居住惑星をふたたび<帝国>に統合するという任務を負っていた。<帝国>こそは皇帝陛下に選ばれし天命だったのである。しかし、ウルトラマリーン、インペリアルフィスト、ブラッドエンジェルといった忠誠篤きスペースマリーン兵団と異なり、いくつかの兵団(ここにはサウザンド・サンも含まれる)はこの聖務を投げ出した。マグヌスの兵団は異端的文書および知識の蓄積に傾倒し、あろうことか帝国臣民に対する正しき啓蒙の光から大逆的文化を守りさえした。
冷血にして秩序を軽んじる隻眼の総主長マグヌス。彼の邪悪なる導きに従い、サウザンド・サンは冒涜的なる書物や文書の数々を拠点惑星プロスペローへと集積していった。当然ながらこの惑星は堕落の限りを尽くしており、その都市群は悪徳と非道の巣と言って差し支えないほどであった。現代の<帝国>諸惑星の文化的繁栄とはまさに対照的であると言えよう。
冒涜的知識に対するサウザンド・サンの飽くなき欲求は、必然的にこの者らを堕落させ、ついに自ら破滅を招いたのである! 彼らに対し何らかの対処を行う必要があった。
皇帝陛下***はスペース・ウルフ兵団を派遣した。彼らは<帝国>の高貴にして文化的なる守護者であり、何もかもが手遅れとなる前に、サウザンド・サンの冒涜的行為を引き止めるために彼らのもとへ向かった。しかしスペースウルフたちは夢にも持っていなかったが……かの者らはすでに手遅れだったのだ****。
プロスペローへと平和的に降下したスペースウルフたちは、邪悪なる魔術によって攻撃を受ける。これを放ったのは、現時点救済不可能段階*****にまで堕落したサウザンド・サン兵団の戦士たちであった。
幸運にも、大狼王レマン・ラスは兄弟たる総主長の裏切りを予期しており、スペースウルフの戦士たちは伝説的なる<沈黙の姉妹団>の戦士たちを帯同していた。皇帝陛下に対する彼女らの献身はあまりにも深く、それゆえ彼女らは敵の妖術の影響から身を守る事が可能であった(これは諸君らが皇帝陛下への深い信仰によってこうした邪悪な脅威から身を守る事ができるのと同様の原理である)。
忠勇なる<帝国>の軍勢は、損害をほとんど出すことなく速やかに大逆者の軍勢を粉砕し、最終決戦の地へと彼らを追い込んだ。そこで強大なるレマン・ラスは裏切り者の兄弟たるマグヌスと闘い、一騎打ちにおいてマグヌスの背を砕き、その邪悪なる魔力を銀河から永遠に放逐したのである。
– すなわち<帝国>はまたしても完全なる勝利を収めたのである!
昨今、「サウザンド・サン兵団が何らかの手段によって<帝国>の正義の裁きから逃れた」と主張するものもいる。しかしそうした主張は根も葉もない噂であると我々は断言できる。プロスペローでの動乱以後、第十五兵団の紋章を身に帯びた深紅の装甲服の兵士は<帝国>領内で一度たりとも目撃されておらず、これこそサウザンド・サンが1人残らず討滅されたことの何よりの証と言えよう。
今週の歴史講義はここまでである。
諸君が妖術の行使を目撃した、あるいは冒涜的文書を取得した場合は、直ちに連隊付政治将校へとこれを報告せよ。
本日の思索:
「皇帝陛下に資するものでない限り、あらゆる行いは塵芥に等しい」
*あらゆる憶測は大逆である。
** そして断じて18個を超えては存在しない。
***その名を讃えよ、皇帝陛下こそは人類の御光にして、聖なる守護者なり。
****この時代はまだ牧歌的であったのだ。現在の我々はもちろん、邪悪なる力に魅入られし者を救うことなど不可能であるということを知っている。そして死と炎のみが彼らを浄化しうるのだ。
***** 帝国行政局は、この語が(恐らく)確実に存在することを保証している。