[Regimental-Standard] #107 ラスガン銃創の野外応急処置

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〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回はラスガンで撃たれた戦友に対する応急処置法をご紹介。


Field Dressing a Lasgun Wound

ラスガン銃創の野外応急処置

傾注せよ、兵士諸君!

諸君は現在、いくつかの惑星に再び帝国法を遵守させるための平定戦役への途上にある。この戦役は叛逆せし連隊に皇帝の裁きを下す機会であるだけでなく、同じ人類を相手としたときの諸君の戦闘技能を試すチャンスともなるだろう。

しかしそれは同時に、諸君が致命傷を負う危険性をも高めることとなる。なぜなら諸君はこれから銀河の諸種族が用いる中でも最も危険な兵器、すなわちラスガンを持つ敵と戦うからである。

残念ながら印刷上の不具合により、諸君に支給されている戦意高揚読本のラスガン銃槍に対する応急処置の項目には、ラングダン異種族浄化の略史とこの忌まわしき異種族との戦闘に関する手引きが記述されている。もしラングダンが一万年前に根絶されておらず、このページの記述が(我々の口から言える範囲では)存在しない戦術、兵器、連隊、スペースマリーン兵団を含む虚偽の情報に基づいているのでなければ、この記事もある意味で有用なものとなり得たのかもしれない。しかし現実にはまったくもって無用の長物である。

だが心配はいらない。この不具合に関与した職員はすでにより有用な労働*へと転属しており、寛大なる我々レジメンタル・スタンダードは抜けている該当箇所を再印刷し、誤って印刷されたページへと貼り付ける措置をとってある。

ラングダン異種族浄化:
征戦の手引き!

ごきげんよう、日輪義勇軍の諸君!

銀河の彼方まで帝国公理の御光を広げる時がついにやってきた! この戦役において、なんと諸君は戦闘兵団の中でもひときわ名高い第二兵団と第十一兵団の戦士たちから支援を受けることとなっている。彼らはそれぞれ通称


ラスガン銃槍の野外応急処置手順

ラスウェポンによる負傷者が出た場合、以下の手順に従うこと:

Ⅰ)負傷者への接近:負傷者に対するビームの照射が完全に終了していることを確かめるまでは負傷者に近づかないこと。ラスウェポンは収束したビーム光線を放出する。通常、この照射時間はごく短いが、しかし光線が現在も放たれ続けている場合、負傷者に近づくのは危険である。照射中のビームに触れてしまった場合、救助者自身が負傷してしまうこととなるからだ。

Ⅱ)傷口の露出:命中部位を識別し、熱傷範囲を測定する。そして熱傷範囲を覆う衣服を全て取り去ること。ただしその際は熱傷範囲から衣服を剥がすようなことはせず、熱傷部位に癒着している衣服はそのままにしておくこと。負傷者が装甲服を着用している場合、中には熱を吸収する素材も存在するため、そうした素材には素手で触らぬよう十分注意すること。有害環境下(化学物質汚染地帯や放射性物質汚染地帯など)においては、防護服の除去は行わなず、その上から応急処置を行うこと。

Ⅲ)負傷部位の診断:まずビームの貫通度合いを測定する。果たしてビームは貫通し、負傷者の体に出口創を残しているだろうか? この診断は可及的速やかに行うことが望ましい。極度の熱傷は傷口を焼灼するため、出血は最低限度に留まることが多いが、しかし傷口周辺では急速に火膨れが発生するため、この処置が遅れた場合、診断はより困難になる。損傷がかすり傷であるか、手足への命中であるか、もしくは重要な臓器を外れているならば、Ⅰ式野外応急処置を行うこと。損傷が重要臓器にまで及んでいる場合は、ただちにⅡ式野外応急処置を行うこと。

Ⅳ)Ⅰ式野外応急処置:なるべく清潔な布地を熱傷部位に軽くあて、傷口全体を覆う。可能であるならば、負傷者自身に包帯を固定させること。次に長い布を手足や胴体に回して包帯を固定し、包帯が外れないようきつく縛ること。この処置過程において、水疱を破裂させたり、熱傷部位へ軟膏を塗布したりしてはならない。

Ⅴ)Ⅱ式野外応急処置:傷口を可能な限り速やかに、そして完全に覆うこと。これはあくまで致命傷を戦友たちの目から表面的に覆い隠し、負傷者に気休めの安心感を与えるためのものである。その後に生じる火膨れは必然的に、負傷者を致命的な身体機能不全へと導くだろう。この負傷者の死は事実上不可避であるゆえ、物資の再分配を直ちに始めること。

帝国兵務局訂正リファレンスFT36/C-A

***除去厳禁***


健闘を祈る、義勇兵諸君! 皇帝陛下万歳! 大元帥閣下万歳! 地球万歳! 我らの帝国が一万年の長きに渡り存続せんことを!

殉教者の血こそが〈帝国〉の種となる

適切な処置を受けず斃れた兵士諸君の魂が皇帝陛下のもとへと辿り着かんことを祈る。そもそも愚かにも撃たれるような真似をするべきではなかったとも言えるが。

++本日の思索:“皇帝陛下の裁きは論理に勝る”++


* 技能奉仕者として。

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