【これでてめえも族長だ!】 #01 そもそもオルクとは?

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サプリメント本更新! 新フォーメーション追加! ということで瞬間最大風速的に盛り上がってきたオルクムーブメントに便乗する形で、「40kには興味があるけどアーミーの種類がいろいろありすぎていったいどれから始めればいいかわからない」「オルクコデックス買ってみたけど正直英語でよくわからん」という人に向けてオルクという種族の果てしない魅力を何回かに分けてお伝えしていきたいと思います。

ちなみに記事タイトルは大昔にファンタジーバトルのオーク&ゴブリンプレイヤー向けに配布されていた種族案内をそのままパクりました。ごめんなさい。

まずはそもそもWarhammer40,000の世界設定はどんなもんなんやという話になりますが、それについては素晴らしい紹介がRealm of Rman様にありますのでここではそれを紹介するにとどめます。
WARHAMMER Gallery RoR イントロダクション
偽典ウォーハンマー40,000~人の章~
偽典ウォーハンマー40,000~混沌の章~

と、以上を踏まえたうえで、40k世界のオルクについて紹介していきたいと思います。


緑の脅威

オルクはその緑色の肌から安直に「グリーンスキン」とも呼ばれる異種族であり、強靭さと増殖力、そしてなにより「生きるために戦争をするのではなく、戦争をするために生きる」好戦性によって銀河に生きるあらゆる種族から恐れられています。ここで他種族の皆さんからオルクへの言及を見てみましょう。

人類:どの星に行ってもだいたいオルクが先に住んでる。
エルダー:滅ぼすどころか数を減らすのも無理。
タウ:オルクとは分かり合えない。

銀河に生息するオルクの数は他種族にくらべ圧倒的であり、「もしすべてのオルクが団結するようなことがあれば、銀河は彼らが巻き起こす暴力の波に飲み込まれてしまうだろう」という言葉は決して誇張ではないのです。

こうした個体数を支えているのが、オルクの特殊な増殖方法です。オルクの体は一種の菌類であり、オルクの死体からは無数の胞子が撒き散らされます。それらはそれぞれ繭を形成し、繭の中から新しいオルク(あるいはその近縁種)が誕生するというわけです。なのでオルクをいくら倒してもしばらくすると今まで以上に数が増えているという事態もしばしば起こります。

こうした増殖方法のためか、あるいは痛みに極度の耐性を持つためか、死への恐怖といったようなものをオルクはほとんど持ちあわせていません。人類の兵士であれば思わず尻込みするような強敵を前にしてもオルクは喜々として向かっていきます。オルクにとっては殴り甲斐のある敵と戦うスリルのほうが大事なのです。

それと同時に、単細胞気質ゆえかオルクはあらゆる悲観、諦念、堕落といった「文明の病」とも無縁です。ケイオスの領域に突っ込んでいったオルク族長のエピソードなどを見る限り、ケイオス神(コーン除く)の影響も受けにくいのでしょう。精神の退廃によって破滅を迎えたエルダーとは対照的ですね。

Waaagh!

オルクを語る上で欠かせないのがWaaagh!(グァーグ!)という単語です。これはWar(戦争)がオルク風に訛った言葉ですが、オルクにとってWaaagh!とは聖戦であり、民族大移動であり、そして何よりオルクの生き甲斐ともいうべきものです。オルクが戦争をするのは決して領土や富や名声のためではありません。オルクにとっては戦争それ自体が娯楽であり、ライフワークなのです。もっとも、戦争の結果として領土や富や名声が得られるならオルクは喜んでそれらをもぎ取るでしょうが……。

ここでWaaagh!のプロセスを見てみましょう。まずある惑星のあるオルク部族にひときわ腕っ節の強い族長が登場します。彼は惑星中の部族をブチのめして吸収し、ついでその惑星の異種族(たいてい人類)もブチのめします。そうして惑星に殴りがいのある敵がいなくなったとき、オルクは好敵手を求めて他の惑星へ大進撃を開始します。これがWaaagh!の始まりです。Waaagh!に打って出たオルク部族は周囲のオルク部族を糾合しながら雪だるま式に膨らんでいき、通り道の異種族を片っ端からブチのめして回ります。ここまで膨らんだWaaagh!を打ち破るのは決して容易ではないでしょう。

ちなみにオルクの語彙に「平和」を意味する単語はありません。戦いを終わらせるのは自分か相手の死だけです。

オルクは何故ナメられるか

とまあ格好いいことを言ってきましたが、オルクは実のところ他種族(特に人類)からはナメられ気味の種族でもあります。人類視点での理由は以下のとおり。

1:帝国の支配体制を揺るがすような何かがあるわけではない。
ケイオスによる堕落やティラニッドによる遺伝子汚染、通信寸断といった、人類帝国の秩序そのものに影響をあたえるような特性をオルクは持っていません。オルクの脅威はあくまで物理です。

2:超技術に乏しい
オルクの兵器群はいかんせん見た目がポンコツなので、タウやエルダー、ネクロンといった異種族が持つ魔法のような超技術に比べると、人類の科学技術の優位性を揺るがせるというほどのインパクトがあるわけではありません。ですが念のため言っておくと、オルクの科学技術は「他種族とほぼ同水準の兵器をスクラップから適当に作り上げられる」という意味で恐るべきものです。あとたまにものすごいビックリドッキリメカもあります。役に立つかは別ですが……。

3:対策が立てやすい
オルクによる惑星侵攻はあまりにも多く、そのため対処法がほとんど確立しています。族長を暗殺しその後の内紛で自然消滅を誘うなどと言ったやり方はその代表的なものです。基本的にオルクは細かい戦術を弄さず、物量戦を仕掛けてきますが、人類の帝国防衛軍もまた物量戦を得意としており、更にスペースマリーンは敵軍の泣き所をピンポイントで狙う特殊作戦に習熟しています。この2つの組み合わせによって数多くのWaaagh!が雲散霧消していったであろう事は言うまでもありません。

4:なんか弱そう
見るからに頭悪そうだし、メカはなんかボロいし、戦い方は数に物を言わせた物量戦だし……典型的なヤラレ役って感じです。

しかしオルクがナメられがちだということは決して、オルクが弱いということを意味するのではありません。公式書籍などでも「オルクの脅威はしばしば過小評価されてきた。しかし……」という表現が多く見られるように、今まで数多くの指揮官がオルクの凶暴性や意外な狡猾さを侮ったことで無残な敗北を喫したというのもまた事実なのです。

さらにたとえ個々のWaaagh!が破られたとしてもそれらは星系に大きな爪痕を残します。一方オルクが失うものは(オルクの命以外)ほとんどなにもありません。こうしてWaaagh!が発生するたび他種族の文明は滅びへと少しずつ近づいていくのです。個々のオルク部族がバラバラ好き勝手に戦争を仕掛けている現状ですらそうなのですから、もし銀河の全オルクを束ねるだけの力量を持った族長が現れたならば、その時こそ全銀河は終わりなき大戦争へと叩き込まれることでしょう……。


いかがでしたでしょうか。膨大な設定の中から少しずつ抜き書いた形ではありますが少しでもオルクという種族の魅力が伝われば幸いです。次の記事ではオルクアーミーのゲーム的な特性について書いていきたいと思います。

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