[Regimental-Standard] #49 ヴィサルーク ――洒脱? それとも貧相?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

<帝国>視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回はヴィサルークの装備の出処をご紹介。


The Visarch – Chic or Shabby?

ヴィサルーク ――洒脱? それとも貧相?

御機嫌よう、兵士諸君!

本日は諸君に、<帝国憲章>の精神を伝えようと思う。

不眠不休の調査の結果、この謎めいた個体についてさらなる情報が明らかとなった。

この悪鬼は、おぞましきエルダーのうちの1体である。我々がこの個体の呼称である「ヴィサルーク」(これはエルダーの言語において「汚らしい物乞い」*という意味を持つ)について調査を行ったところ、この個体はあまりにも無能かつ堕落しており、さらにいかなる技術や意志も持たないため、同族からも見捨てられて銀河のスクラップを漁って生きてきたことが判明した。

しかし諸君らの多く**が、この個体が帯びている装備の数々、そしてその鎧が放つ威厳に畏怖の念を抱いているようである。ここに我々は、この怪物が一切恐るるに足らないということを証明してみせよう。

試しに想像してみてほしい、<帝国>が誇る装備の数々に身を包んだ諸君の威風堂々たる***姿を。<嵐の寵児>のカラパスアーマーを身にまとい、頭上には威厳あふれる政治将校の角帽を被っている****、そして肩からは豪奢なる士官用マントが下がっているのだ*****。想像してみてほしい、カタチアンデビル・ナイフ******とブルグリン・シールド******を装備したその勇姿を。かの<戦闘者>でさえうずくまって震えだすに違いない********。

しかしそのような装備を手に入れるためには、死体の山の周りをこそこそと嗅ぎ回り、斃れた戦友の骸からそれらを剥ぎ取らねばならないだろう。これでいよいよ結論が明らかになった。ヴィサルークは異種族の浮浪者にすぎないのだ。この腐肉漁りは同族の死骸から略奪を行い、そのこけおどしの外見によって、敵の目がより弱そうな同族へと向かうことを願っているのだ。

この個体に遭遇したとしても、弾薬を無駄にする必要はない。この異種族を放置しておくことこそ、我々すべてにとっての最良の解決策なのだ。ヴィサルークが存在し続けることによって、強大なる<帝国>へ歯向かったものがいかなる最期を迎えるかということを思い知るだろう。ヴィサルークの目撃報告こそ、我らが勝利を続けていることの証なのである!

本日の思索:
「皇帝陛下の御前で意味を成すのは、武具の質ではなく、人物の質である」

* これは諸君らの語彙に合わせた結果である。
** 諸君が同様の感情を抱いている場合、連隊付政治将校へと連絡し、勇気を高めるための処方を受けよ。
*** 忘れるなかれ、虚飾こそは破滅の第一歩である。虚飾の発露は厳密な指導の元、必要な期間内においてのみ許容される。
**** 政治将校の姿を騙ることは禁止されており、死刑に処される。
***** 士官用外套が豪奢な見た目をしているのは、敵が彼らを侮るように仕向けるためである。士官たちが忠勇なる兵士諸君よりも快適な支給品を得ているなどということは決してなく、昇進の追求は恥ずべき行いである。
****** カタチアン兵からナイフを盗んだ場合、彼は必ずや諸君を見つけ出し、諸君を二度と盗みのできない体にすることだろう。
******* 真に受けてはいけない。この装備を持ち上げるには諸君らの筋力はあまりにも不足している。
******** 誤りである。かの者ら、恐怖を知らざる者ゆえに。

追記:
執筆官ギアンパパ、おめでとう。君は今回の記事において脚注の最長記録を更新した。現在、政治将校がそちらに向かっている。帝国兵務局の紙資源を浪費したことについて話があるそうだ。


スポンサーリンク
広告1
広告1

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする