[Regimental-Standard] #13 キメラ安全ガイド――17b

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Regimental-Standard.comという謎のティザーページから今回は帝国防衛軍の頼もしき馬車馬たるキメラをご紹介。


Chimera Safety guide – 17b

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キメラ安全ガイド――17b

――故障が発生した場合――

帝国防衛軍の恐るべき馬車馬たるキメラ装甲兵員輸送戦闘車は銀河で最も信頼性の高い*輸送車両である。そして諸君はこの高貴なる機械によって戦場へと運ばれることを誇りに思うべきだ。

しかし、劣悪な整備、猛烈な敵の火力、あるいは乗員の一部が信仰を欠いていることなどがきっかけとなり、信頼すべき輸送車両が故障するということが発生しうる。

この思いがけない事態においては、以下の簡潔なる手引に従うべし。

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手順1:降車せよ

キメラが戦闘領域内で移動不能に落ちいった場合は落ち着いて降車し、車両を点検せよ。

(重要! 諸君が渡河強襲中である場合、降車してはならない――絶対にだ)。

手順2:区域の安全を確保せよ

車両が敵の攻撃に晒されている場合、車両を守るのは諸君の義務である。車両の修理を試みるまえに付近のあらゆる敵を排除せよ。標準的な「鎧われし鉄拳」分隊は10人のよく訓練され、優れた装備を持った皇帝陛下の栄光ある帝国防衛軍の兵卒たちで構成されており、付近のあらゆる敵性存在と対等以上に渡り合えるはずだ。

手順3:故障の重症度を測定せよ

――明確な損傷の痕跡が見られない

車両の各履帯を12回ずつ標準的ラスガンの銃床で叩きながら、再起動の連祷を暗唱せよ。これで必ずや故障は治るはずである。

もしこれで問題が解決しなかった場合、連隊付技術者に問題を報告せよ。彼らが次に行うべき行動について助言してくれるはずだ。

――車両が火に包まれている

落ち着いて安全な距離まで離れよ。当たり前だがキメラは単純な火災で破損することはない。しばらく時間を置くか、あるいはちょっとした雨でも降れば輸送車両は再び乗車可能となるだろう。諸君自身が炎に包まれている場合はキメラに乗ってはならない。

――車体が貫通されて向こう側が見える

部隊員は必要な数に応じて防弾ジャケットを直ちに脱ぎ、車体の穴にそれらを詰めよ。これによって速やかかつ効果的に諸君の安全を保つことが出来る。兵士は背の低い順から装甲服を提供せよ。装甲服が小さいためより大人数による提供が必要となるだろうが、背の低い兵士は攻撃を受けづらい。もしすべての兵士が装甲服を提供してなお穴が残ってしまうようなら、これは車両からの追加の射撃窓として使用可能だ。

――機械精霊が応答しない

先ほど説明したように、キメラは非常に信頼性の高い輸送車両であり、上記のような簡潔な修理を行うことのできない故障を引き起こすことは諸君自身の無能の結果である。

しかし諸君の不名誉はひとたび脇に置き、諸君の失敗を贖罪するため、そして斃れし車両の機械精霊の恨みを晴らすため、より一層奮戦すべきである。

この取扱説明が諸君の助けとなることを望む。

もし助けとならなかった場合、内容を完全に理解するまで再読せよ。これは試験によって審査される。

本日の思索:我らの鎧は軽蔑なり。

*工業惑星グリフォンⅣにて製造された兵務局認可キメラへの試験による


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