GW公式ページのブログを毎日翻訳してみようという無茶企画。
今回の内容はSimon氏のホビー遍歴について。
ある男の旅路
やあ、僕はSimon。ウェブチームの下っ端にして基本的にはゴクツブシだ。ウェブチームでの僕の仕事は棚を補充したり、ショップの窓を飾り付けたり、カッコいいシタデル製品がちゃんと十分に在庫があるか確かめたりすることだ。ウェブストア関係で二進法の複雑さに首まで浸かってないときはペイントに首まで浸かりつつ様々なホビープロジェクトの間を怒れるホビーカンガルーのように飛び回って、常に増え続けるランナーの山を掘り崩そうと試みてるよ。ゴフ氏族のWaaagh!で兵隊たちを怒鳴りつけていないときは、ネクロンたちを加工しつつ復権兵団の配備に向けて没頭しているよ。
しかし僕が常にホビーに対する熱狂に満ち溢れていたかといえばそういうわけでもない。初めて僕がGames Workshopに入るまでの20年ぐらいはホビーからある程度距離を置いてたんだ。ローグトレーダー時代のスペースマリーンが原体験だった身としては、いろいろなものが大きく変わっていって衝撃だったよ。当時僕が持っていたカラーは9色(ほとんどのモデルは黒で塗ってたけどね)とシェイドが1色(これも黒、ほとんど全部のモデルにこれでシェイディングしてた)だけだった。今ではいくつかのシェイドにベースコート、レイヤー、ドライペイント、そしてこれらのカラーを試すのにうってつけのあらゆる種類のモデルを持ってるよ。初めてGWスタジオに足を踏み入れた時は圧倒的だったね。数え切れないほどの美しくペイントされたモデルが僕を取り囲んでいるんだ。こんなのを見てしまって馬車馬のようにホビーをやるなっていうほうが無理がある。こうして混乱呪文を食らった僕はタクティカルマリーンボックスとホビースターターセットをひっつかむと1体のマリーンを6時間かけて塗り上げた。出来は最悪だったけどね。でも今後数年間に及ぶ不器用な努力よりもこのペイントは効果があったと思うし、あらゆるペイント過程が必要な儀式のように感じられた。でもアーミー全体をこんなスピードでペイントするなんて考えたらウンザリだよね。
だから僕はスタジオ中に訊いて回って、同僚が使っている素晴らしい手法やテクニックを会得し始めた。ビックリしたのは単純なテクニックやちょっとひと手間をかけるだけでこれほど素晴らしい結果が生まれるのかということだった。マリーンたちは僕のペイント技術のいい毒見役になってくれた。しかしもし僕がホビーゲームを始めるなら、そろそろ歯ごたえのあるホビープロジェクトを始める時だ。でも豊かなウォーハンマー世界への20年目の恋心を復活させらると信じる心はグラついていて、それと同じぐらいペイントの手さばきもグラグラしている。そんな状態で一体何から始めればいいだろう?
オルクだ!
彼らは僕の弱点を的確に突いてきた――ガラクタじみていて、驚くほどペイントが簡単だ。様々な狂気に満ちた組織的な軍勢をペイントし、ホビーの腕前を磨くのにうってつけというわけだ。ゴフに肩入れしたので、僕は再びかつて慣れ親しんだブラックペイントに戻ってくることとなった。昔の喜びが戻ってきた感じだよ。刷新された目的意識とともに、僕はまず高名なる<相貌を斬り開きしもの>ことツラ裂きのグラックの筋肉に取り組んだ。キャラクターのために取っておくべきペイントの注意力についてグラックは教えてくれたよ。強大なるストンパによってペイント技術の収穫はすぐに跳ね上がった。ブラシ技術が足りないところは説得力のあるウェザリング効果で補えばよいのだ。その後に塗ったデフドレッドのガチャガチャした三人組でストンパに使ったテクニックをより小さく試してみる一方、コンバージョン筋も鍛えたよ。
アーミーが増強され、戦場での見栄えが確認できるようになるにつれ、もっとユニットを増やしたいという欲求も叶えていった。騒々しいボゥイの大群が生産ラインに乗り始め、トラックに乗って叫び声をあげながら戦闘へとなだれ込んでいる。お次は巨大なノブの一団だ。彼らがボゥイたちの士気を維持し、そしてイカレたストームボゥイたちが上空から死をもたらす。各々の戦闘色ごとに分かれた様々なオルク式死の商人の隊列で、メクやグロットどもやウォーバイカーたちがしんがりを務めている。まだ完成には程遠いけど、どんな戦いにも立派に大混乱をもたらせるだけのアーミーをついに持つことができたよ!
ウォーハンマーワールドのオープンデイに僕のオルクを展示したいといわれたとき、達成感で死ぬほど誇らしかったし、この達成感をまた味わいたいと思った。だからオルクは一旦寝かせておいて、墳墓惑星規模の無慈悲なる殺人者たち、ネクロンの復権兵団を準備し始めた。ネクロンはまだまだ満足いくほどの規模には育ってないけど(ちょうど折り返し地点ってところだ)、Warhammer Age of Sigmarの死の軍勢も急ピッチで増強しているよ。
こうしたホビープロジェクトは僕に個人的なホビーの目標がいかなるものであるのか教えてくれた。野望を抱くのは大事なことだが、決してそれに飲み込まれてはいけない! 素晴らしい結果というものはいくつかの単純なテクニックの組み合わせで達成できるものであるし、たとえ20年近くゲームから離れていた僕みたいな人間でもホビーのパワーは再び取り戻せるんだ!
Author: Simon