私訳版『ウォーハンマー40,000新版のススメ』

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コアルール、FAQと共に公開された『Stepping into a new edition』が公式では未訳のため、勝手に私訳版を作ってみました。

誤訳が原因で起きたトラブルについては責任を持てませんので、解釈上の問題が発生した場合はあくまで原文を参照してください。


Warhammer 40,000 FAQ Now Available

ウォーハンマー40,000新版のススメ

ウォーハンマー40,000の新エディションをリリースして以来、ルールの記述について多くの質問を受け取っている。そうした質問の多くはベテランのプレイヤーによるものであり、ウォーハンマー40,000の過去のエディションに存在したが、新版では少々異なっていたり、あるいは完全に消えたルールを使用した経験を持っている。それゆえこうしたベテランプレイヤーはどうしても過去の版のルール適用の癖が残ってしまい、ルール解釈に悩む場面も出てきているようだ。このドキュメントは過去の版に習熟した彼らベテランプレイヤーが、ウォーハンマー40,000の新しいルールにスムーズに移行できるよう製作されたものである。このガイドは新版プレイテスターのエキスパートたちの協力で制作された。彼らもまたベテランであり、この種のルール変更を幾度も経験してきている。もし諸君が初めてウォーハンマー40,000に触れる初心の友であるならば、このガイドを読む必要はない。君たちには過去の版に起因するクセの心配はないからだ。

コアルールに関する質問

Q.ビークルの兵がベースを持っていて、なおかつベースよりもミニチュア本体のほうが大きい場合(ストームレイヴンなど)、どちらを距離の基準にすればいい? ベース、それともビークル本体?
A.兵のデータシートのアビリティ欄に特筆されていない限り、兵のベースから距離を測ること。

Q.兵から他の兵に射線が通っているかどうかはどうやって測る?
A.ある兵の好きな一地点から、相手の兵の好きな一地点に、真っ直ぐで遮られない線を引くことができる時、双方の兵は互いに射線が通っているとみなされる。

Q.移動や互いの距離を考える上で、垂直方向の距離はどのように扱う?
A.あらゆる距離は三次元的に計測される、なので丘を超えたり壁を乗り越えて移動する場合、その水平距離と垂直距離の合計が【移動力】を超えてはならない。つまり障害物を横切って移動する場合、兵はまず地面から障害物の上に垂直方向に移動し、障害物の上を反対側まで移動し、障害物の上から地面に垂直方向に移動する必要があるのだ。

Q.インファントリーの兵が廃墟の壁をよじ登ろうとして、廃墟のフロアまでたどり着けなかった場合(壁を登る途中で【移動力】が尽きてしまった場合)、何が起こる?
A.インファントリーの兵が安定した地形上で移動を終了することができなかった場合、コアルール内の『ミニチュアがグラつく場合』のガイドラインに従い、対戦相手にその兵が実際にはどこにいるかを伝えておくこと。

Q.サイキックパワーの直接の対象になっていないサイカーも『妖術抵抗判定』をロールできる?
A.できる。

Q.自軍のサイカーが敵軍のサイカーが発動したサイキックパワーに対して『妖術抵抗判定』を行う場合、射線が通っている必要はある?
A.ない。サイキックパワーを発動したサイカーの24mv以内にいれば『妖術抵抗判定』を行うことは可能だ。

Q.サイキックパワーが味方のユニットに効果を及ぼす場合、そのサイカーから味方ユニットに射線が通っている必要はある?
A.サイキックパワーの説明文に特筆されていない限り、射線が通っている必要はない。

Q.兵員輸送ユニットに乗車中のサイカーはサイキックパワーを発動できる? そのビークルが『オープントップ』アビリティを持っている場合は?
A.特別な記載がない限り、発動できない。

Q.兵が射撃を行う場合、距離は兵の持っている武器から測る? それともベース(ベースを持たないビークルの場合は本体)から測る?
A.兵と兵の間の距離は、双方の兵のベース(ベースを持たないビークルの場合は本体)のなかで相手に一番近い部分同士の距離を用いる。

Q.攻撃側の兵から射線が通っていなかったり、武器の最大射程を超えた位置にいる兵に対してダメージを割り振ることはできる?
A.できる。攻撃対象のユニットのうち1体の兵に射線が通っていて、なおかつその兵が射程範囲内であれば、そのユニットに対して射撃攻撃を行うことは可能だ。攻撃対象のユニットの中で【傷】が減少した兵が1体もいないならば、対戦相手はその射撃攻撃によってもたらされたダメージをユニット内の好きな兵に割り振ることができ、その際はその兵に対して射線や射程が届いている必要はない。

Q.突撃の対象として選択できる敵ユニットの数に上限はある?
A.ない。対象のユニットが全て突撃側のユニットの12mv以内にいる限りにおいて、プレイヤーはその中から好きなだけのユニットを突撃対象として選択することが可能である。

Q.1体の兵で構成されたユニットが複数のユニットに同時に突撃を宣言することはできる?
A.できる。1体の兵で構成されたユニットが複数のユニットに対して突撃を宣言することは可能である(たとえ実際には宣言した全てのユニットの1mv以内に収まる地点で突撃を終了することが不可能であるとしても)。そうすることによって、続く突撃ロールの出目によってはそのユニットの移動可能範囲が広がることもあるだろう。ただしそのユニットはより多くの警戒射撃を受けることになる。

Q.警戒射撃の場合も、突撃してくるユニットが射程距離内にいなければ武器は使用できない?
A.そのとおりだ。

Q.あるユニットが例えば「ユニットの突撃距離を決めるダイスロール結果に+3mvの修正を与える」というスペシャルルールを持っていたとして、2D6で6のゾロ目を出したら15mv移動できるの?
A.そのとおりだ。ただし特別な記載がない限り、12mv以内にいる敵ユニットに対してしか突撃は宣言できないということを忘れないように。

Q.突撃移動を行う場合は、可能な限り突撃対象に近づくように(ベースコンタクトするように)突撃移動しなければならないの? それと突撃対象として宣言したユニットの中で、可能な限り多くのユニットに接敵するように突撃移動しなければならないの?
A.そうではない。突撃を行うユニットの中で最初に突撃移動を行うユニットは、突撃対象として宣言したユニットのうちの最低1個の1mv以内で突撃移動を終了しなければならない。それ以外の制限は、突撃するユニットがユニットの隊列を維持した形で突撃移動を終了すること、そして突撃を行うユニット内のどの兵も、突撃対象として宣言していないユニットの1mv以内で突撃移動を終了することはできないということだけだ。

Q.ユニットは接敵移動と再編移動を必ず行わなければいけない?
A.そうではない。これらの追加移動はあくまでオプションだ。更に付け加えるならば、接敵移動や再編移動を行う場合も、ユニット内のすべての兵を移動させる必要はない(ただし移動させる場合は最も近い敵兵により近い地点で移動を終了すること)

Q.【傷】最大値が10未満のキャラクターを攻撃対象にするためにはどういう条件があるの?
A.そのようなキャラクターは、射撃フェイズにおいて、攻撃対象の兵から射線が通っている中で最も近い兵である場合にのみ攻撃対象となる。サイキックフェイズ*、突撃フェイズ、白兵戦フェイズなどにおいては敵キャラクターを攻撃対象として選択するための制限はない。射撃フェイズ以外ならば、敵キャラクターに対して直接に射撃攻撃を行うことも可能だ(突撃フェイズの警戒射撃など)。
*注意:ただし『猛撃(スマイト)』などのサイキックパワーは攻撃対象ユニットをプレイヤーが選択することはできず、最も近い敵ユニットを自動的に攻撃対象とする。

Q.移動フェイズ以外のタイミングで兵員輸送ユニットに乗車することはできる? たとえば再編移動で兵員輸送ユニットの3mv以内で移動を終了したときとか。
A.できない。ルールやアビリティに特別な記載がない限り、兵員輸送ユニットへの乗車および降車は移動フェイズ中にのみ行える。

Q.全力移動や退却移動したユニットも兵員輸送ユニットに乗車できる? そのフェイズ中に既に移動を行った兵員輸送ユニットに対しても乗車は行える?
A.すべてイエスだ(ただし1つの兵員輸送ユニットが同じターンにユニットの乗車と降車の両方を行うことはできないということに注意しよう)。

原文”(remember though that a transport cannot both embark and disembark units in the same turn).”

コアルールでは”Note that a unit cannot both embark and disembark in the same turn”と書かれていましたが、「乗車したユニットはそのターンは降車できない」に加えて「乗車しているユニットを降車させた兵員輸送ユニットはそのターン中に他のユニットを乗車させることはできない」という制限も存在するのだとすればけっこう不便ですね。

Q.作戦目標マーカーから距離を測る場合、垂直距離はどう扱う?
A.作戦目標マーカーの周囲にいる兵を数える時は、水平距離と垂直距離の双方を用いる。

インデックスに関する質問

Q.乗騎やチャリオット(騎乗者と乗騎で別々の武器が設定されている兵)の武器はどのように扱う?
A.それぞれの武器は、その兵が装備している個別の武器として扱う。
なお、基本的にこれらの武器は装備者が追加攻撃を行えるようなアビリティを有している。
例えば、ワンダーウルフは独自の武器(破壊的なる爪と牙)を装備しており、それにより騎乗者は追加攻撃を行うことができる。よって、例えば騎乗者が、自身が装備しているサンダーハンマーでの攻撃をすべて終えたならば、その後でサンダーウルフの装備武器によって追加攻撃を行うことができるのだ。これらの攻撃を行う上で、騎乗者のヒットロールやダメージロールに対して適用されているボーナスやペナルティはサンダーウルフの攻撃にも適用される。これらはあくまで騎乗者が装備する武器として扱われるのだ。乗騎の武器の【攻】が『使用者』以外であるような場合(サンダーウルフもそうだ)、乗騎の攻撃は、騎乗者の【攻】の変化による影響を受けることはない。ただし、兵が装備している武器の【攻】(あるいはその他の能力値)を変化させるようなルールやアビリティは、乗騎の武器にも影響を与える。

Q.モブルールの説明文には「このアビリティを持つユニットは、ユニット内の兵数を自身の【気】として使用できる」とあるけれど、これはバトル開始時点の兵数をずっと用いるの? それともバトル中の兵数減少などによって変化するの?
A.このアビリティによる【気】は固定ではなく、ゲーム中に変化する。
このアビリティはその時点でのユニット内兵数を用いるものであり、よってバトル中に戦死者が出れば、このアビリティによる【気】も減少していくだろう。

Q.『死者の魂を活力と為せ』が発動し、プレイヤーがあたかもサイキックフェイズであるかのようにサイキックパワーを発動することを選んだ場合、そのサイカーがそのターン中に既に発動を試みたサイキックパワーについて発動を試みることはできる?
A.できない。このサイカーは、自身が習得している中で、そのターン中に既に発動を試みたパワーとは異なるサイキックパワーの発動を試みなければならない。

Q.『死者の魂を活力と為せ』が発動し、プレイヤーがあたかもサイキックフェイズであるかのようにサイキックパワーを発動することを選んだ場合、アーミー内の他のサイカーがそのターン中に既に発動を試みたサイキックパワーについて発動を試みることはできる?
A.できる。ただしマッチプレイのゲームにおいて『サイキック集中(Psychic Focus)』のルールを適用している場合、そのサイカーはアーミー内の他のサイカーがそのターン中に既に発動を試みたサイキックパワーについて発動を試みることはできない(『猛撃(スマイト)』は例外である)。

Q.『ソウルバースト』アクションによって白兵戦フェイズ中に突撃を行い、その白兵戦フェイズ中に白兵戦を行うことはできる?
A.できない。白兵戦フェイズ中に『ソウルバースト』アクションで突撃を行なったユニットは、そのフェイズ中に白兵戦を行うことはできない。

Q.『ソウルバースト』アクションによって敵軍側ターン(白兵戦フェイズ以外)中に突撃を行なった場合、そのユニットは白兵戦フェイズのどのタイミングで白兵戦を行う?
A.そのユニットはそのターン中に突撃を行っていないあらゆるユニットよりも先のタイミングで白兵戦を行う。もし対戦相手のユニットもそのターン中に突撃を行っていたならば、そのターンに突撃を行なったユニットの中から、ターンを担当しているプレイヤーから順に白兵戦を行うユニットを交互に選択すること(このケースにおいては、対戦相手が最初に選択する)。

Q.『エッドバンガー』や『星霜の矢』のようなサイキックパワーやアビリティによって兵を戦死させた場合はどのような扱いなの? 例えばヤーリック政治将校の『鋼の精神力』は3+で発動するの?
A.これらのパワーやアビリティはダメージや【傷】の減少をもたらすものではなく、ヤーリックの『鋼の精神力』のようなアビリティは効力を発揮しない。

Q:兵員輸送ユニットが作戦目標マーカーの範囲内にいる場合、それに乗車しているユニットの兵数もマーカーを確保している兵数に加算できる?
A.できない。

Q.ユニットがオーラアビリティを持っており、なおかつそのユニットが兵員輸送ユニットに乗車している場合、そのオーラアビリティは発動する? 『オープントップ』などのアビリティを持っている場合は?
A.発動しない。

Q.『オープントップ』アビリティを持つ兵員輸送ユニットに対して突撃した場合、乗車しているユニットも突撃を行うユニットに対して警戒射撃を行える?
A.行えない。

Q.テックマリーンやオルク・メクなど、ビークルを修理するアビリティを持った兵は、兵員輸送ユニットに乗車中でも乗車中のビークルを修理できる?
A.できない。

Q.スペースマリーンのテレポート誘導装置は初期配置において個別のユニットとして扱われる?
A.扱われない。テレポート誘導装置はそれを装備しているユニットと同時に配置される。

Q.アーモリウム・ケルブやアーモラントなど、能力値を有している兵は、兵員輸送ユニットの乗車枠や、ユニット同士の距離を測る上で兵としてカウントされる?
A.される。あらゆるルールにおいて彼らはユニットの一部とみなされる。


スポンサーリンク
広告1
広告1

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする