〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は厳しい寒さを乗り切るコツをご紹介。
冬季戦のコツ
傾注せよ、兵士諸君!
今回諸君は氷結惑星に駐留することとなった。珍しい自然環境*への興奮が覚めやらぬうちに、諸君はこの厳しい環境への対応を練る必要があるだろう。もちろん皇帝陛下に対する諸君の信仰心は常に胸の内にて中性子星のごとく燃え上がっているだろうが、残念ながら熱力学的法則は信仰篤き者にも容赦なく襲いかかってくる。寒気による諸君の戦力低減を防ぐため**にも、ここはより物理的な解決策が必要となるだろう。そして幸いにも、ヴァルハラ第978連隊のヴラデック・ヴロツワウ二等兵がその長い軍隊生活から得た知見を我々に披露してくれることとなった。
ご同業の諸君、ごきげんよう。氷結惑星の寒さってのは大逆軍みてえなもんだ。正々堂々向かってくることはねえし、休むことを知らねえ。そんでちょっとでも余所見をすりゃあ爪先が凍って落ちちまうって寸法だ。俺が防衛軍で飯を食ってもう10年近くなる。俺の足の指はもう戻っちゃこねえが***、あんたらのを守る助けぐらいはできるだろうさ。
俺が最初にしようと思ったアドバイスは上官殿から「常識と帝国兵務局ガイドラインの双方に抵触している」ってんで却下されちまった。まああんまり我を張りすぎるのもいけねえから、今回は寒冷地で「やっちゃなんねえこと」を幾つか披露するとしよう。
ラスガンの予備弾倉をショートさせるな。これは予備弾倉に回復不可能なダメージを与えちまうし、そんなことをしたからって再構成卵糧食の調理にも使えるような懐炉ができることは絶対にないからな。
炭水化物糧食を2ミリリットルの蒸留済みプロメチウムと一緒に予備の水筒に入れて2ヶ月放置するな。そんなことをしても糧食を保存することは出来ねえし、単に度の強いアルコール飲料ができるだけだ。しかもそいつを飲むためには靴下でろ過する必要があるんだぜ!
訓練のときには鋲を打った行進用の靴を履くのを「うっかり」忘れるな。寒さっては靴の金属部分を通じて足に浸透するもんだし、合成革の保温力なんてのはグロットよりもでけえ敵にぶつかった徴集兵ぐらい頼もしいもんだが****、皇帝陛下への信仰心があればきっと凍傷になんてならねえさ。
ヴァルハラの兵士に丸棒(訳注:ロー・スティック、いわゆるタバコのようなもの)を渡して取引するな。奴らが知ってるのは神なる皇帝陛下の讃え方ぐらいのもんだし、「闇市」なんてのは、俺達の連隊の名声を傷つけるために誰かが言った大ボラだからな!
実に明快な対策の数々であったな、兵士諸君! 戦場の内においても外においても、ヴァルハラの同胞たちが有する信仰と不屈の精神を大いに見習うべきだろう。
* 更に詳しい手引きが必要である場合は、戦意高揚パンフレット7548//b『なぜ天井から焼却灰が降り注ぎ、戦友たちがそこから不気味な彫像を作り上げるのか――多層都市出身兵が寒冷気候地へと配備された場合の98問98答』を参照せよ。
** そしてこの戦役のより重要な局面において栄誉ある殉死を遂げられるようにするため。
*** 十分な戦果を上げている連隊にて士官以上の階級にある場合、「適切な英雄的努力の過程で失われた」ことを申請することにより、兵務局に出向している生物学司祭より指骨および中足骨の機械化置換手術を受けることができる場合もある。
**** 徴集兵の戦闘効率に関してさらなる情報が必要である場合、この記事を参照せよ(士官のみ)。