[Regimental-Standard] #85 〈帝国〉の歴史:古代地球の戦車たち

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回はどこかで見たことのあるような戦車の歴史をご紹介。


The History of the Imperium: Tanks of Old Terra

〈帝国〉の歴史:古代地球の戦車たち

傾注せよ、兵士諸君! 〈帝国〉と帝国防衛軍は長く壮大な歴史を有しており、その記憶はいにしえの地球から現代に至るまで絶えることなく続いている。

偉大なる〈帝国〉の戦いや聖人の名前以外の歴史を学ぶことは、ともすれば大逆的疑問の想起につながるものだ。しかし我々レジメンタル・スタンダードは諸君のために情報を提供し続けると約束する。エキサイティングな『〈帝国〉の歴史』シリーズの第一弾として、今日はレマン・ラス戦車の古き先人たちを見ていこう。

今回我々は技術司祭カッパ=ニューAX77446の協力により、戦車戦の歴史に関する帝国技術局の貴重な洞察を得るに至った。


カッパ=ニューAX77446:御機嫌よう、兵士諸君。諸君の多くはおそらく肉体を不壊なる殻へと置き換えることの喜びを知ることのないままその生を終えることとなるでしょうが、しかし中にはそれに次ぐ素晴らしき行い、すなわち万機神の戦闘兵器の内部にて、この素晴らしき被造物に献身的に仕えるという聖務に従事することとなる者もいるはずです。そのような諸君を啓発するために、今回我々は地球の歴史を紐解き、現在用いられているレマン・ラスに先立って広く用いられていた3つの車両の記録を回収しました。

ティーガー

ティーガー戦車が初めて登場したのはいわゆる「二世界大戦(Two World War)」の時代です。この紛争は地球と金星という2つの惑星のみが戦地となっていたことで知られており、それゆえ比較的小規模な戦いに過ぎなかったと考えられます。かつて帝国技術局が用いていたミュール(MULE=ロバ)のように、ティーガーの型式名にも古代地球の動物の名が冠せられています。この動物はインドネシア地区に生息する巨大な9本足の昆虫であり、主に戦闘獣として用いられていました。古代の戦車指揮官ウィルヘルム・ソーズワースはこの車両の卓越した性能を讃える戦争詩を書いたと伝えられていますが、現在残っているのは残念ながらその断片のみです。ティーガーは当時においては大型の戦車と見なされていたようですが、ベインブレイドと比較すれば数段小さく、当時の地球の技術力の原始性が表れているといえるでしょう。

T54

T54戦車について分かっていることはあまり多くありません(さらに情報のうちいくつかは、何らかの理由ゆえに製造総司令によって封印処置が施されています)が、判明していることとして、この戦車は比較的希少であり、たった10万両ほどしか製造されなかったという事実があります。主兵装の小ささから、製造熟工(ファブリケイター・アデプト)たちはこの車両がラスキャノンに似た原始的なエネルギー放射兵器を搭載しており、大型車両の支援にあたっていたのであろうと考えています。

T54という名前が何を意味するか、その答えは明らかです! T54とはすなわち古代火星における機械教団の信徒の名前であり、彼こそがこの車両のSTCを発見したのでしょう。アーカン・ランド(バイナリによりてその名を讃えよ)がランドレイダーやランドスピーダーのSTCを発見したのと同じです。

シャーマン

シャーマンは〈帝国〉の設計に表面的には似通っていますが、しかしレマン・ラスに比べて幾つかの欠点があります。傾斜装甲は跳弾によって小火器の弾丸が付近の兵士に当たってしまう恐れがあり、さらにラスガンの射撃に対しては防御効果がないことが判明しています。さらに砲塔ハッチは戦闘意欲に欠けた位置に設置されており、これではクルーがいかに車両を敵に近づけたとしても士官がサーベルで敵を攻撃することは不可能です。同様に、実地テストの結果、この車両の履帯はアエルダリ市民兵の小部隊を轢き潰しただけで故障してしまうことが分かりました。

兵士諸君、見ての通り戦車のあるべき姿はすでに幾千年紀の昔に完成していたのです。そして帝国技術局に仕える我らの絶え間なき努力により、機体の大きさや武装、そして近接戦闘能力が向上してきたということに、諸君はきっと感謝の念を抱くことでしょう。最悪の戦闘環境においても現代戦車の機械精霊が動作し続けるのもまた、我らの祈りと祝福あってのことなのですから*。


技術司祭殿に感謝を! 来週の「〈帝国〉の歴史」も見逃さないように。次回はスペースマリーン兵団の古き過去について見ていこう**。

本日の思索:知識とは力、そして力は必ずや堕落する。

*僅かに残された歴史的記録によれば、〈帝国〉以前の戦車は泥濘や有刺鉄線、敵の射撃、乗員の損失、車両大破などといった些事によってしばしば機能を停止してしまったそうである。当然ながらこれしきのことでレマン・ラス戦車が人類の敵の殲滅をやめることはない。
**注意:『〈帝国〉の歴史』シリーズとこれに関わった全ての執筆者は予期せぬ事情により終了処分となった(さらなる詳細については異端審問庁事例ログ
Ref: RegStan//hereticus//beta//historius_traitorisを参照せよ)。


スポンサーリンク
広告1
広告1

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする