<帝国>視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は帝国防衛軍兵士の英雄的生き様をご紹介。
ジェンキンスの死
今週は読者諸君に悲しいニュースを届けねばならない。
先週我々がその活躍を伝えたジェンキンス二等兵が、残念ながら惑星アルマゲドンにて戦死したとのことである。
しかし涙を流す必要はない。彼の生き様こそ、全銀河の帝国防衛軍兵士にとって模範とすべきものだからだ。帝国行政局死後昇進部の専門家たちは彼の最期の日々を以下のように綴っている:
ジェンキンスと彼の連隊はアルマゲドンへと配備され、栄光溢れるかの惑星にてグリーンスキンの侵略者どもと戦う手はずになっていた。なお星系に入る過程で、小規模な異種族艦隊の活動により連隊*は軽微な損害を受ける。
さらに惑星アルマゲドンへの降下過程でジェンキンスの中隊**はさらなる損害を受ける。これは帝国宇宙軍の勇敢なるパイロットたちが制空権を完全に掌握しているアルマゲドン上空において、たまたまその瞬間の降下予定地点においてのみオルク航空戦力の活動が活発化していたからである。
降下を終えたジェンキンスの小隊は、激戦区たるアケロン・ハイヴに向けて汚染焦土を渡り始めた。道中、小隊は敵機甲部隊による襲撃を受ける。オルクのバトルワゴンはその貧相な見た目に反して頑丈な戦闘車両であるが、しかし中に乗り込んでいるオルク同様鈍重である。何人かの戦死者こそ出したものの、ジェンキンスの小隊***は異種族の戦闘車両群の裏をかき、その大逆的な車体に致命的な一撃を食らわせた。勝利ののち、ジェンキンスの分隊は目標地点に向けて移動を再開する。
ハイヴ・アケロン外縁部へ向かう途中、分隊の信頼篤きキメラ兵員輸送車両はオルク対戦車部隊による襲撃を受け、技術的不具合を被った****。しかし心配はいらない。この敵部隊に対してジェンキンスの分隊*****は素早く反撃を行い、少数の戦死者を出すのみでこれを撃退したのだ。
これらの不幸な出来事にもかかわらず、ジェンキンスはこれまでの訓練過程を思い起こし、敵の勢力圏へと進軍した。銃剣を装着し、ラスガンをチャージし、そしてその顔には断固たる決意の表情が浮かんでいた。
後日、彼のブーツとヘルメットが発見された。まだぬくもりが残されていたという。
彼のその後について確かなことは分からないが、しかし確実に言えることがあるとすれば、彼はたった1人でオルクの侵略軍に対しゲリラ戦を繰り広げ、車両をいくつも破壊し、臆すること無く下水パイプを進み、補給部隊を襲撃、孤立した敵のパトロール部隊まで殲滅しただろうということだ。こうした活躍は、不幸にもマローダー爆撃機が彼の立てこもる住居区域を爆撃で吹き飛ばしてしまうまで続けられた。
いいニュースもある。ジェンキンスは彼の連隊で最後まで生き残った兵士であり、それゆえ惑星アルマゲドンの戦没者墓地に士官待遇で葬られるのだ。彼はいろいろな意味で、まさに成功を成し遂げたのだ。よくやった、ジェンキンス大佐。貴官の活躍は我々すべての模範だ。
ユージーン・ジェンキンス大佐ここに眠る――死してなお奉仕せん。
*以降『中隊』と呼称。
**以降『小隊』と呼称。
***以降『分隊』と呼称。
****爆発した。
*****以降『ジェンキンス』と呼称。