<帝国>視点で40k世界を解説しているRegimental-Standard.comから今回はエルダーの「予言」の真相をご紹介。
Lies, Damn Lies, and the Eldar
嘘、忌むべき嘘、そしてエルダー
異種族どもが用いる嘘ほどに狡猾で忌々しいものがあるであろうか。
到底存在するとは思えない。
そこで本日は、異種族どもの言葉に耳を傾けることの危険性を、特に不実なるエルダーについて諸君には学んでもらう。
昨今、いくつかの憂慮すべき噂を我々は耳にしている。それによるとエルダーのいわゆる「予見者」が、ある種の「遠見」のサイキック的魔術によって未来を予知できると本当に信じている兵士がいるとのことである。なんでもエルダーは空中にルーンの印象を放り、それによってこれから起こる出来事について洞察を得るのだそうな。
このようなことを信じるのは、当たり前ながら馬鹿げている。
確かにエルダーが微力で散漫なサイキック能力を持っているという証拠は存在する。しかし帝国技術局の異種族言語統計学者が複数のエルダーの予言を調査した結果、それらはいずれも単なる当てずっぽうよりも正確性に欠けることが明らかとなった。
つまりエルダーの未来予知能力というのは、オルクが自分の指より多い数を数える能力であるとか、カーニフィックスが口笛を吹いたりする能力*といったものと大差ないのだ。
帝国教条集にて述べられているように、銀河の未来をまことに見通しえたのは神聖なる皇帝陛下ただ一人である。そして皇帝陛下はその知見によって我らすべてが仕える誉れ高き<帝国>の建設を導いたのである。そして皇帝陛下のお導きによって<帝国>は一万年にわたって繁栄と勝利を続けている。時に皇帝陛下は御自らの神性なる叡智の断片を、<皇帝陛下の占札>を通じて敬虔なる<帝国>の下僕へとお与えになることすらあるのだ。
皇帝陛下と同様に異種族ごときが未来を予測しあまつさえ理解できるなどと主張することは、あるいは敬愛すべき皇帝陛下がかの異種族どもに未来の知識をお与えになっているなどと嘯くことは、太逆以外の何物でもない!
エルダーの予見者は原始的なシャーマンと大差なく、まじない的な理論に希望を託して砕けた骨の欠片を放っているに過ぎない。彼奴らは思い違いに満ちたペテン師であり、ありふれた物語を売り歩く行商人にして不吉に囁く者どもである。実際彼奴らの華美な衣装は、聴衆の目を引きつけ、空疎でとりとめのない言葉に耳を傾けさせるための役にしか立たないのだ。骨でできた武器を持ち、皇帝陛下に仕えるスペースマリーンや敬虔なる我が軍の将校が持つような強大な刀剣を製造することの出来ないエルダーの予見者は、単に儀式的な存在に過ぎず、野蛮な荒唐無稽さによって諸君を脅かそうとしているに過ぎない。 怯えるなかれ! 皇帝陛下の真なる息子たちが彼奴らの嘘を見通すのと同様に、規律だったラスガンの銃火が彼奴らの体を貫くのだ。
今やエルダーのまじない師が纏っていた神秘の霧も雲散霧消したことだろう。もはや彼奴らについてこれ以上悩む必要はない。もし諸君がエルダーの予言についてさらに話されているのを偶然耳にしたり、諸君の戦友が「未来の道筋」や「終末の日」などについて話していることに気づいたら、直ちに連隊付政治将校へと報告せよ。予言について話していた彼らと、予言について耳にした諸君はどちらも特別再教育プログラムへ編入される**。
話は以上だ、兵士諸君。
本日の思索:
「噂は無価値なれど、無知なる者の愚かな舌によって形作られ広がりゆく。
無知は大逆を生み、大逆は報復を生む」
*もしカーニフィックスが口笛を吹いているのを耳にしたとしたら、それはバイオプラズマ弾を生成していることの証であり、遮蔽物に隠れることを推奨する。
**プログラム参加者が軍務に復帰できる可能性は極めて低い。