[Regimental-Standard] No.117 公式偉人伝:“鉄腕”ストラーケン

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〈帝国〉視点で40k世界を解説しているRegimental-Standardから、今回は規律と礼節を重んずる英雄の経歴をご紹介。


“Iron Hand” Straken: The Authorised Biography

公式偉人伝:“鉄腕”ストラーケン

傾注せよ、兵士諸君!

帝国歩兵初等戦意高揚読本の該当項目*を読んでいる諸君なら分かるように、規律と礼節こそは帝国防衛軍のあらゆる戦役の成功を握る鍵である。従って、歴史に残る勝利を次々に飾る〈帝国〉の英雄たちもまた、例外なくそうした美徳を象徴する者でなければならない。本日我々はそうした英雄の一人として、高名なるカタチアン連隊の司令官たるストラーケン大佐の経歴を余すところなく紹介しよう。

ストラーケン
規律と礼節

ストラーケンの輝かしい経歴は、カタチアン第二連隊の一般歩兵から始まる。そう、諸君と同じく、彼もまた元は一介の歩兵に過ぎなかったのだ。これこそ勤勉さと献身、そして一定の状況**が揃えば誰でも指揮官の位に登れるということの証である。

「他者への惜しみない協力」、「感情の抑制」、そして「指揮系統に対する最大限の敬意」という資質は彼の経歴において常に一貫していた。彼がセルヴィアン竜騎兵連隊と綿密に共闘したドゥルマリンの戦いにおいて、 セルヴィアン連隊が戦闘正面にて高貴なる自己犠牲を行っている間に、ストラーケンの部隊は敵勢力圏の奥深くへと大胆不敵な潜入作戦を敢行してこの戦争を勝利へと導いたのである。これこそ連隊間共同作戦の完璧な成功例であり、我々も見習うべき模範であるといえよう。

無論ドゥルマリンでの勝利はストラーケン一人に帰せられるものではなく、他の数多き協力があって初めて成し遂げられたものではある。それでも彼が大半の帝国防衛軍歩兵が温かい食事***を食べられる回数よりも多くの戦いに勝利してきたことは確かだ。兵士の中には、ストラーケンがスペースマリーンでさえ死に追いやられるほどの致命傷をも生き延びてきたと主張するものもいる****。そうした数々の負傷の結果としてストラーケンは肉体の大部分を機械義肢に置換しており、それによって帝国技術局からの尊敬をも勝ち取るとともに、彼らと心温まる協力関係をも築き上げているのだ。

ストラーケンの負傷については多くの馬鹿げた噂話があり、そのうちいくつかは諸君も耳にしたことがあるかもしれない。例えば彼がいわゆる「ミラルリクザメ」*****に襲われて片腕を失った、などという与太話だ。実際の所、彼が片腕を失ったのはティラニッド個体から連隊付政治将校を身を挺して救った英雄的行為の結果である(なおその直後、この怪物はストラーケンに残る片腕で屠られた)。

ストラーケンと政治将校団の関係は相互の尊敬と賞賛に基づくものである。指揮系統の遵守と命令への敬意ゆえ、ストラーケンは政治将校の助言へ常に注意深く耳を傾ける。カタチアン第二連隊における政治将校の異常なまでに高い死傷率は、単にこの偉大なる英雄が周囲の者たちの勇気と自己犠牲の精神を喚起した結果に過ぎない。この献身はストラーケンの指揮下にある兵士たちに共通する気質である。カタチアン第二連隊の規律違反は同惑星出身のほか連隊よりも89%も低く、これこそ規律に対するストラーケンの断固ながらも公正な「鉄腕」******によるアプローチが功を奏しているが故であろう。

諸君の連隊は、ストラーケン大佐の英雄的姿勢と命令遵守を間近で見ることが有用であると判断された。それゆえ諸君は間もなくダモクレス湾に配備され、そこでカタチアン第二連隊とともにタウ・エンパイアの軍事施設に対する攻勢を行うこととなる。これぞ帝国の美徳を輝かしき英雄から学ぶ絶好の機会だと言えるだろう!

++本日の思索:英雄とは生まれる者にあらず、流血の中で形作られる者なり++


*第六巻のK章からR章である。諸君がこの記事を読み終えた後、これらの章について知識テストが行われる。不合格者には連隊付政治将校によって必修の再教育が施される。

** 連隊内のあらゆる士官、軍曹、伍長の死亡、階級に見合わぬ法外な英雄的功績、それに加えて諸君の存在に関する帝国兵務局の全記録喪失。

*** 多層都市出身兵士への付記:温かい食事とは、食料(多くの場合肉および野菜)が火もしくは他の熱源によって加熱され、室温以上の温度で供されることを指す。栄養学的観点から見れば、諸君が普段口にする糧食ペーストのほうが遥かに上等であると言えよう。

**** これは明らかに誤りである。〈戦闘者〉は不死であり、なにがあろうと死ぬことはない。このような異端的言説を繰り返す戦友を見かけたならば、最寄りの政治将校へと報告すること。

***** これもありえぬ話だ。惑星ミラルは帝国領であり、そのような異種族的怪物が存在するわけがない。

******この渾名はしばしば彼が身につけている機械義肢によるものだと主張されている。しかしそれは間違いだ。実際の所、この「鉄腕」にはアダマンチウムが37%、鋼鉄が52%、そして帝国技術局が開示を拒んでいる物質が11%含まれている。

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