ホルス・ヘレシーの諸兵団 完璧なのはエンペラーズ・チルドレンだけ

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ウォーハンマー・コミュニティの『ウォーハンマー:ホルス・ヘレシー』特集から今回は、第三兵団エンペラーズ・チルドレンの紹介です。


Legions of the Horus Heresy – No-one’s Perfect Except the Emperor’s Children

これから数週間にわたり、我々はすべての戦闘者兵団を順番に見ていき、なにが彼らを突き動かしているのかを紹介していく。昨日、我々は諸兵団の中でも筆頭かつもっとも(自己)中心的なダークエンジェルを紹介した。世の中にはああいう尊大さもあれば、また異なる形の尊大さもあるものだ。今日は汚れなき紫と優雅な金に覆われた兵団を見ていこう。

君は何事にも完璧を期する気質かな? 君の精密なエッジハイライトは見る者に畏怖すらも感じさせる? 細部まで計算され尽くした戦術を尊びつつも、一片の見せ場を用意しておくタイプだろうか?  もし君がこれらの質問にイエスと答えるのであれば、エンペラーズ・チルドレンは君を歓迎してくれるだろう。

兵団

地球のなかでも最も名高き貴族たちから召集された第三兵団は、非の打ち所のないテーブルマナーによって大征戦の理想的な使節となった。近衛たるカストーディアンたちを凌ぐほどではないにせよ、この戦闘者たちは皇帝自身の旗手として仕え、邪悪な暗殺の試みから身を挺してかの人類の支配者を守った功績により、皇帝の個人章である帝章双頭鷲(パラタイン・アクィラ)を帯びるという類まれな栄誉を授かった。

残念ながら、彼らの栄光の日々はそう長くは続かなかった。遺伝種子の汚染により、エンペラーズ・チルドレン兵団の戦力はかつての欠片ほどまでに減少してしまった。幸運にも、生き残った兵団員たちは、百人の戦士であっても千人の敵に打ち勝ちうる方法を知っていた。一人ひとりが敵の十倍強ければいいのだ。「高慢の後に破滅がくる」とささやく者もいたが、彼らは単にこの兵団が苦労の末にたどり着いた個々人の優越を妬ましく思っていたのだろう。

Jules Gill (Live & Lets Dice)による作例

ルール

戦闘者兵団の多くは戦闘の一形態に特化していたが、エンペラーズ・チルドレンはあらゆる側面に完璧を求めた。それは戦場の中においても、あるいは外においても同様である。きらびやかな装甲服に身を包んだこの戦士たちは、精密に計画された戦略を、その研ぎ澄まされた技量によって、最大限効率的に遂行した。そしてその手際は実にイケイケのキメキメであったという。

すべてが計画通りに進んだとき、エンペラーズ・チルドレンは何倍もの敵もたやすく御することができた。たとえうまくいかなかったとしても、個々の戦士たちの卓越性と、指導者たちに寄せる信仰にも似た信頼により、この兵団は勝利を導くことができた。

『無欠なる遂行』による壮麗な突撃は、本来の白兵戦手順すらもひっくり返し、敵が反応する間もなくこれを一掃できる! さらに君はこの兵団の戦車が恐るべきリアクションの発動に極めて適しているという事実にも気づくかもしれない。これについては後で説明しよう……。

無欠なる遂行
スペシャルルール『戦闘者兵団(エンペラーズ・チルドレン)』を持つ兵が突撃に成功したターンの間、たとえその突撃が不完全突撃であったとしても、その兵が白兵戦中に行なう攻撃は、本来よりも敏捷度ステップが1高いものとして行なわれる。このルールは、その兵に適用されている他のあらゆるスペシャルルールによる【敏捷度】への修正よりも後に適用される。

スペシャルルール『戦闘者兵団(エンペラーズ・チルドレン)』を持ち、なおかつユニット種別がビークルである兵は、リアクションの一部として『迎撃』武器で行なう射撃において、ヒットロール結果に+1の修正を受ける。

たとえごくまれに敵に敗れてしまったとしても、君はこのウォーロード特性によって味方を鼓舞することができる。力強い演説により(そして敵の前で恥を晒すべからずということを思い起こさせることで)、エンペラーズ・チルドレンのウォーロードは『卓越の模範者』として部下たちを鼓舞し、彼らを総主張の求める完璧の水準まで引き上げることができるのだ。

卓越の模範者
この特性を有するウォーロードの12mv以内にいる味方ユニット(そのウォーロードと、そのウォーロードが合流しているユニットも含む)が戦意テストに成功した場合、そのユニットは操作プレイヤーの次のターンの終了時まで、【接近戦技能】に+1の修正を受ける(同一のユニットが、同一のゲームターン中にこのルールの効果を2回以上累積して受けることはできない)。

さらに、アーミーのウォーロードがこの特性を有している場合、そのウォーロードが戦死者として除外されていなければ、そのアーミーは敵軍側移動フェイズ中に追加で1回のリアクションを発動できる。

総主長

銀河各地に散った他の兄弟たちと同じく、幼きフルグリムも自分が見知らぬ惑星にいることに気付いた。惑星ケーモスは産業のために芸術や娯楽を犠牲としており、惑星の住民たちはこの惑星の衰退をわずかでも遅らせるために休みなく働くことを余儀なくされていた。若きフルグリムは(灰色のスーツを来た惑星支配層の思惑に反して)受け入れられ、その超人的な才気によってごくわずかな間にあらゆる事態を好転させた。

消耗しきった第三兵団が到来したとき、彼らはここに、灰から蘇りし文化と美の楽園の姿を見た。それゆえかの総主長が“不死鳥”と呼ばれたのも不思議はない。あらゆる分野に秀でていたフルグリムは、芸術と戦争の双方において優雅さの価値を理解していた。細身の体格に灰のように白い髪、そして喜びに輝く紫の瞳を持つフルグリムこそは、間違いなくあらゆる総主長の中でもっとも美しいと言えるだろう(ブラッドエンジェルからは異論があるかもしれないけどね)。

フルグリムのカリスマ性はホルスをやすやすと上回り、パーチュラーボやコンラッド・カーズといった極めて根暗な総主長たちとも良好な関係を気づいた。さらに驚くべきことに、職人技への愛を分かち合ったフェルス・マヌスとの間には伝説的なまでの友情が芽生えた。真のブロマンスにふさわしい行ないとして、フルグリムは“炉壊し”(フォージブレイカー)をフェルスに贈り、フェルスは“炎の刃”(ファイアブレイド)をフルグリムに贈った。

大逆

フルグリムとともに、エンペラーズ・チルドレンの戦士たちは自分たちよりもはるかに規模の大きい他の諸兵団にも見劣りせぬ活躍をすることを誇りとし、勝利のたびにイカしたパーティでこれを祝った。彼らの卓越性への探究は、彼らを単なる〈戦闘者〉の枠に留まらぬ存在へと高めるとともに、その破滅をも運命づけた。あれほどまでの完璧主義者たちにとっては、まさしく詩的な宿命だったといえよう。

大征戦のさなか、フルグリムはラエルという異種族とうこととなる。この蛇じみた生物の文明は重度の遺伝子改造技術に手を染めていた。すでに極限まで高められた自らの兵団を、その限界を超えて押し上げようという渇望に駆られ、フルグリムは主席医術官ファビウス・バイルに、皇帝自らの作品である〈戦闘者〉遺伝子の改造を許可する。これを異端の所業と呼ぶものもあろう。しかしフルグリムとそのともがらにとって、これはすでにある傑作をさらなる高みへと磨き上げようというだけのことであった。

しかしフルグリムがラエルから受けた悪影響はこれだけではなかった。第三兵団がこの蛇型種族を殺戮したとき、彼らは美しい寺院へと行き当たった。そしてその中に収められていた一振りの壮麗な剣がフルグリムを魅了した。エンペラーズ・チルドレンには勝利のたびに優美な戦利品を我がものとする習慣があったが、この寺院がスラーネッシュ崇拝をしていたことを彼らは知らなかった。

剣の中に潜む悪魔の影響力は、この総主長のすでに膨れ上がりきった自我をさらに焚き付けた。まもなくして、フルグリムはかつての友たちを見下している自分に気づく。まもなくして、彼の兵団の完璧さへのこだわりは強迫的なものになっていく。まもなくして、いかなる勝利にも満足できず、いかなる宴にも飽き足らぬようになっていく。士官たちはおぞましい祝宴と凶悪な決闘にふけり、兵士たちはさらなる感覚の鋭さを追い求めていった。そしてこの兵団の芸術はより……内なる感情の発露を重視するようになっていった。

イシュトヴァーンⅤにおいて、フルグリムはかつてのズッ友の首を斬り落とし、ホルスさんチームへの仲間入りを高らかに宣言した。フェルス・マヌスとの友情は終わり、いまではラエルの刃が一番の親友である。*

最終的にこの“不死鳥”は悪魔の君主(ディーモンプリンス)への超越を果たし、かの“悦楽の皇子”に仕える最強の廷臣となった。現在の彼は一本や二本どころか、三本の剣と、あと鞭を持っている。そして彼はいまや巨大な蛇の姿であり、そして彼が倒した総主長はフェルスが最後ではない……。

彼の兵団は大逆末期に銀河を荒らし回ったが、〈地球攻囲戦〉において彼らの強迫観念は大元帥への服従すらも上回った。お楽しみが待っているのになぜ戦争などする必要がある? ほら、地球の民草も同意しているぞ。喜びに叫ぶ彼らの声が聞こえるだろう! 現在の彼らは新たな歓びを求めて銀河をさまよっており、その姿はさながら食い扶持(と敵の爆散)を求めて放浪する吟遊詩人のようだ。

兵団の物語

『Fulgrim』を読めば、第三兵団が辿った転落のすべてを知ることができるだろう。ここにはラエル戦役における出来事と、その後に続いた堕落の詳細が収められている。

大征戦におけるエンペラーズ・チルドレンの戦いぶりを知りたければ、『Fulgrim: The Palatine Phoenix』がオススメだ。ここには一つの惑星を大胆にもたった7人の兵士で征服しようとする総主長の姿がある。

フルグリムがいかにして定命の肉体を超越し、巨大な悪魔の君主と化したかを知りたいのであれば、『Angel Exterminatus』を読みたまえ。ここにはかの“不死鳥”自らがアエルダリの伝説と兄弟たるパーチュラーボを巻き込んで作り上げた複雑な陰謀が記されている。

そして最後に、エンペラーズ・チルドレンのペイント方法を伝授するビデオを用意してある。心配せずとも、完璧に塗れとまで言うつもりはないさ……。

How to Paint: Horus Heresy Emperor's Children

完璧を成し遂げて第三兵団に加わる資格が君にあるかな? 卓越への渇望が果たして十分であるかどうか、『ホルス・ヘレシー』公式webサイトの『Discover Your Legion Quiz』で判定しよう。ここには『ウォーハンマー:ホルス・ヘレシー』の素晴らしい新版の情報がてんこ盛りだ。


* かわいそうにねフェルス君、せっかく精魂込めて作った剣をプレゼントしたってのに。

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